紫園の棺
制作:
RandomWork
ジャンル:伝奇ホラービジュアルノベル
購入:コミックマーケット74
香草見村に行ってくるね――そう言い残して行方不明になってしまった幼馴染みがいる。あれから3年、もう忘れていたと思っていたのに、彼女が残したノートが今さらになって出てきた。そこには、在るはずのない村の場所が。俺は幼馴染みの志乃、クラスメイトの琴音と共に、彼女の記した場所を訪れることにしたのだが……
選択肢なしの一本もので、プレイ時間は約3時間半ほど。短い中に物語が良くまとめられていて、ジャンルに沿った基本的な作りの佳作と言えそうです。このサークルさんの前作もそうだったんですが、キャラクターデザインが結構好みだったり。
ただ、所々に有名作品を連想させる要素があり、そのガジェットで書かれた別の話を読んでいる気分に少なからず陥りました。それを許容出来るか出来ないかで評価も分かれることになりそうなんですが、全体的に雰囲気が出ていて、ラストもちょっぴり感傷的な気分に浸ることが出来たので、さほど気にすることでもないのかもしれません。プレイ時間が手頃で、物語自体も奇をてらわない安定した作りなので、同ジャンルを気軽に楽しめるところがこの作品の魅力かと。