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あなたを忘れない。『とある飛空士への追憶』

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫 い) (ガガガ文庫 い 2-4)
とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫 い) (ガガガ文庫 い 2-4)
犬村 小六
JUGEMテーマ:読書

貴様にひとつ、重大な任務を託したい――
かつての戦争で帝政天ッ上から手に入れた土地は、サン・マルティリアと名を変え、神聖レヴァーム皇国の一領土として、敵国の喉元で数十年もの間君臨し続けた。だが、再び両国の間で戦端が開かれると、今度はどうだろう、先の戦争で戦訓を得た帝政天ッ上の圧倒的有利で戦況が推移し始めた。今や取り残された形となったサン・マルティリアは、本国から派遣された正規空軍と、それと地元の貴族の設立した私設空軍が抵抗を続けているが、陥落はもはや時間の問題。狩乃シャルルは、そんな取り残された土地に留まり、仲間達と共に日々の戦いに明け暮れている傭兵飛空士の一人だった。そんな彼に、本国からとある指令が下される。両国のハーフとしてこの地に生を受け、それまで日陰の道を歩んできたパイロットに与えられたのは、サン・マルティリアに取り残されてしまった皇国次期皇妃ファナ・デル・モラルを背中に乗せ、遙か海の彼方の本国へ送り届けること――

本来ならば巡り会うこともなかった身分違いな二人の姿を、空戦と恋とに絡めて描く。作者は犬村小六先生。レーベルはガガガ文庫。

「次期皇妃を水上偵察機の後席に乗せ、中央海を単機敵中翔破せよ」

ああ、ああ、寝る前に読んでいて、思わず布団の中で口に出してしまいました。隣に住んでいる人ゴメン。別に変な人が住んでいる訳じゃありませんからね。でも、死ぬまでに一度で良いからこんな格好いい台詞を言ってみたいなぁ。言った当人は好かん奴だったけれども。いや、これは面白い。年度末にこんなに面白い作品と巡り会えるとは意外でした。かつて少年時代を経験した人間としては(当たり前か)、この作品の中で繰り広げられる2人の冒険物語に心を躍らさずにはいられませんよ。

そして、ミリタリ好きにもこの設定は堪らない。随所にちりばめられた、作者の自然な文体で綴られる緻密で緊張感に溢れた空戦シーン。登場する航空機も、面白い設定が組み込まれていて、単純な架空戦記とも一線を画している感じ。特に、敵国である天ッ上の主力戦闘機「真電」が格好いい。まあ、分かる人には分かるんでしょうが、モデルは恐らく旧日本海軍が終戦末期に開発していた局地戦闘機「震電」ではないかと。だけど、それだけに頼らず、シャルルとファナの感情の移ろいをきちんとした形で書き上げている点がこの作品の最大の魅力なんでしょうね。水着が……

もう、ラストに関しては分かっていたんです。分かっていたんですけど、それでも最後のシーンには心を揺さぶられてしまいました。物語を盛り上げるだけ盛り上げ、そして、当たり前すぎるほど見事に綺麗な形で収束させたストーリーに感謝。久しぶりにドキドキ感とワクワク感を同時に味わわせてくれたすばらしい作品でした。この先生の作品は初めてなんですが、早速既刊を買いに行ってこようかなと。
posted by: よしきち | ライトノベル感想 | 17:36 | comments(5) | trackbacks(6) | - |

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コメント
 
2008/02/24 11:12 PM
Posted by: blacktomcat
始めまして、『ラノベなPSP』管理人のblacktomcatと申します。

今回そちら様からわざわざTBしていただいたようで、まずはありがとうございます。

それで、早速こちらからもTBをさせていただいた次第なのですが、どうもウチのブログの、『記事の最初にかなり長いURLがくる』という仕様のせいで、そちらの記事のレイアウトを損ねてしまっているようです。
大変申し訳ございません。
お手数ですが、自分がしたTBの部分を一旦消去してくださるとありがたいです。

その上で、こちらの記事のURL部分を一旦消して、再度TBを貼らせていただきたいと思います。

よろしくお願いします。
2008/02/24 11:20 PM
Posted by: よしきち
わざわざこちらのレイアウトのことまで気遣っていただいてありがとうございます。

それで……
こんな機会ぐらいにしか言い出せない奥手な性分なんですが、もし宜しければ相互リンクなど検討してもらえませんでしょうか?

宜しくお願いします。
2008/02/27 3:12 AM
Posted by: blacktomcat
遅れましたが再度TBさせていただきました。
今度は上手く貼れているようで何より。

この度はどうもお騒がせいたしました。

>相互リンク
あーそういえばリンクに登録してませんでしたねぇ。
いや〜どうも自分、この辺の距離感的なものが今一つ分からないので、あんまり進んでリンクを増やしてなかったんですよね。
一度係わった程度で勝手にリンクとかすると、逆に馴れ馴れしいとか思われないかとか不安になると言うかw

勿論、そう言っていただけるなら喜んでこちらからもさせていただきます。

これからもどうぞよろしくお願いしますー。
2008/02/27 6:25 AM
Posted by: よしきち
TBありがとうございました。

私も結構リンクを申し込むのには緊張してしまうんですよねぇ。快く承諾して貰えて、ホッと胸を撫で下ろしているところです。

更新頻度低めなブログですが、これからも宜しくお願いします。
2009/12/30 1:06 AM
Posted by: てんもん
映画になりますね!
決まりましたね!
楽しみです。









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2008/02/24 8:56 PM
Posted by: 狭間の広場
とある飛空士への追憶/犬村小六
犬村 小六 とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫 い) (ガガガ文庫 い 2-4) 【「美姫を守って単機敵中翔破、1万2千キロ。やれるかね? レヴァーム皇国の傭兵飛空士シャルルは、そのあまりに荒唐無稽な指令に我が耳を疑う。 次期皇妃ファナは「光芒五里に及ぶ」美しさ
2008/02/27 3:04 AM
Posted by: ラノベなPSP
狙いすぎな演出・・・でも感動【とある飛空士への追憶】
とある飛空士への追憶 === ガガガ文庫にこれほど優れた作品を書ける作家さんがまだいたとは・・・。 === '''もう文句なし。''' '''最初から最後まで何一つ気に入らないところがないぐらい、ドツボにはまった作品。
2008/03/12 12:03 AM
Posted by: Unlimited Blog Works
『とある飛空士への追憶』 犬村小六
あちこちでオススメされていたので、買って読んでみる。 いやはや、あっという間に読
2008/03/16 10:40 PM
Posted by: 彩彩華美
とある飛空士への追憶
[[attached(1,center)]] ガガガ文庫発行    著/犬村小六    イラスト/森沢晴行 {{{ 美姫を守って、12,000キロ!! 「美姫を守って単機敵中翔破、1万2千キロ。やれるかね?」レヴァーム皇国の傭兵飛空士シャルルは、そのあまりに荒唐無稽な指令に我が耳を
2008/04/16 11:23 PM
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春のラノベレビュー(13)とある飛空士への追憶
いつだって忘れた頃にやってくるラノベレビューシリーズ。 いつも何冊かまとめてレビュー記事として上げてるんですが、 今回は写真のとおり一冊。 だがこの一冊はなんとしても取り上げねばならない。 その作品は
2008/06/14 11:20 AM
Posted by: 新・たこの感想文
(書評)とある飛空士への追憶
著者:犬村小六 とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫 い) (ガガガ文庫 い 2-4)(2008/02/20)犬村 小六商品詳細を見る 西のレヴァーム、東の天ツ上。...