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誰がために。『スプライトシュピーゲル 3』

スプライトシュピーゲル 3 (3) (富士見ファンタジア文庫 136-10)
スプライトシュピーゲル 3 (3) (富士見ファンタジア文庫 136-10)
冲方 丁

暗殺、襲撃、バイオテロ、電子テロ、その全てがミリオポリス内で24時間以内に決行される恐れがあるのだという。事前にその事を察知したMSSは、内務大臣にこの事を伝えようとするが、全く取り合って貰えない。その直後にMSSの長官であるヘルガが襲撃を受けてしまい、果てには内務大臣も謎のウィルスによって暗殺されてしまう。情報の端々から見えてくる、内部協力者の影。アゲハ、ツバメ、ヒビナ、3人の特甲少女達はいつも通りに出撃するのだが――

スニーカー文庫刊『オイレンシュピーゲル』と世界観・時間軸を共有するもう一つの物語。泥沼のような憎しみに立ち向かう、『妖精』と呼ばれる3人の少女達の戦いを描く。作者は『マルドゥック・スクランブル』などで知られるSF作家、冲方丁先生。レーベルは富士見ファンタジア文庫。

あまり読みやすくはなっていないけど、キャラクターの魅力は健在でした。ヒビナの冬真に対して見せる仕草が何とも可愛すぎ。その好意を寄せる理由というのが凄まじいんですが、まあ、それでこその爆弾魔と言ったところで。冬真自身も、今回は曖昧な立場ではなく、彼なりの覚悟をもって事件に挑んでいたのが心強い。アゲハ達の中で、自然と彼の存在が大切なものになっていたという描写は心が温まります。そして今回大躍進を遂げたのが、我らがコーラス(接続官)の水無月君。いままで単にお笑い要員としか認識していなかったんですが、大きく株を上げました。無駄に高いテンションとは裏腹の、ラストで見せる彼の姿が何とも印象的です。次回も冬真&水無月コンビ希望。

いつも見知らぬ誰かが見知らぬ場所で、見知らぬ誰かのために戦っている。例えばそれが警察であったり、軍隊であったりと。でも、人々の先入観からしてみれば、警察は権力を振りかざす横暴な存在で、軍隊は民衆に銃を向けたがる野蛮な組織。MSSに属する3人の特甲少女達も、もちろんその先入観から免れることは出来ないわけで。日陰者の美徳というか、いじらしさというか。今回は、治安維持組織に属する彼女たちのジレンマについて切り込んでいたところに惹かれてしまいました。

物語もいよいよ、という感じですかね。今回のラストでとった3人の行動には驚かされましたけど、その後の結末を読むに至って思わず拍手したい気分になりました。それでも物語の根本的そのものの解決にはほど遠いわけで。本当に彼女たちが苦しまなくても済むような時代が来るのか、今後の展開が気になります。
posted by: よしきち | ライトノベル感想 | 18:49 | comments(0) | trackbacks(2) | - |

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2007/11/06 8:51 AM
Posted by: booklines.net
[冲方丁] スプライトシュピーゲル? いかづちの日と自由の朝
複数の高官暗殺、大型兵器の都市流入、広範囲にわたる襲撃、ウィルスによる電子テロ計画、その全てが二十四時間以内に決行される可能性がある ― 情報を入手したMSS長官ヘルガは、対処すべく動き出したが、政治...
2007/11/20 2:17 PM
Posted by: たかいわ勇樹の徒然なる日記
冲方丁 スプライトシュピーゲル3 いかづちの日と自由の朝
 今月1日に冲方丁先生が2つの違うレーベルにまたがって展開している「スプライトシュピーゲル」と「オイレンシュピーゲル」の最新巻が同時に出ましたが、「スプライトシュピーゲル3 いかづちの日と自由の朝」をようやく読み終えました。何せ他にも読む本が色々あった